バーで楽しむ脱出ゲーム — お酒とゲームの組み合わせ

2026年7月20日·1 分で読了

バーで楽しむ脱出ゲーム — お酒とゲームの組み合わせ

バーとゲームは、いま互いに歩み寄りつつあります。バー側には、お客様が足を運び、長く滞在してくださる理由が必要です。若い世代はお酒の量が減り、「何かできること」がある店を選ぶようになりました。一方、脱出ゲーム側が求めているのは、バーがすでに持っている集客力です。ここでは各種の数字と、モントリオールのお客様の実例をもとに、お酒とゲームをどう組み合わせるか、そしてお酒がゲームの妨げにならないためにどんなルールが必要かを見ていきます。

なぜバーがゲームを導入するのか

「バー+ゲーム」は、エンターテインメント分野で最も成長の速いセグメントです。英国ではこうした複合型店舗が5年間で455%増加し、コンペティティブ・ソーシャライジング市場全体も、現在の800店舗から2030年には1,100店舗へ拡大すると予測されています。その理由は収益構造にあります。「ミニゴルフ+バー」チェーンのPuttshackでは、飲食が売上の55%を占め、そのうち3分の2がアルコールです。ゲームがお客様を呼び込みテーブルに留め、店舗はバーで利益を上げるという構図です。

厨房を備えたエンターテインメント施設の定番の比率は50/50です。売上の半分がゲーム、半分が飲食から生まれます。こうした施設は、飲食を提供しない施設と比べて、面積あたり2〜3倍の売上を上げています。

バーの運営者にとって、ゲームは単なる装飾ではなく、閑散時間帯も埋めてくれる第2の収益源です。脱出ゲームの運営者にとっては、バーが隣にあることで来店1回あたりの客単価が2倍になることを意味します。

実例:モントリオールのバーのテーブルに置かれたチェスト

お客様であるAlexander様は、モントリオールのオールドポート地区でA\Maze Old Port: Inventionsを運営されています。25席のスチームパンク調カクテルバーに脱出ゲームを併設した店舗です。通常の個室型ゲームは別スペースでプレイしますが、当社のDead Man’s Chestはメインフロアにそのまま設置されており、2〜3名のチームがテーブルでプレイしながら、同時にバーメニューを注文できます。プレイ時間は1時間、料金は1名20ドル。個室型の37ドルと比べて手頃な設定です。

モントリオールのバーに設置された持ち運び可能な脱出ゲームボックス

この価格差には理由があります。チェストが担う役割が異なるためです。チェストは「いま、この場で」買っていただく商品です。すでにバーに座っているお二人が、事前に予定を立てたり6人のグループを集めたりしなくてもすぐに遊べます。Alexander様もまさにこの点を活かし、ご自身のサイトで「二人のデートにぴったりの形式」として紹介されています。プライバシーの扱いは個室型と同じで、1回のゲームにつき1チームのみ。知らないお客様と相席になることはありません。

チェストは、バーと脱出ゲームの根本的な矛盾を解決します。グラスを手にしたまま個室型のゲームをプレイすることはできませんが、テーブル型のゲームならドリンクと並べて、同じ伝票で同時に販売できます。

この事例には、注目すべき点がもう2つあります。

1つ目。 Alexander様の店舗では、バーテンダーが進行役も兼ねています。口コミではスタッフが名指しで称賛され、5つ星の評価が寄せられています。1人で両方の役割を担っても、品質は損なわれていません。

2つ目。 フロア全体から見える場所でプレイされるゲームは、個室内のゲームより消耗が早く、不具合が起きればお客様の目の前で起こります。そのため、備品には定期的なメンテナンス計画が、電子機器には迅速に対応できるサポート体制が必要です。

お酒の問題に各店舗はどう対応しているか

業界では長年の経験からシンプルなルールが確立されており、その内容はどの国でもおおむね共通しています。

  • ドリンクはゲームの「隣」に、ゲーム空間の「中」には持ち込まない。 米国の複合型店舗の典型は、ゲームの前後にラウンジでカクテルを楽しみ、ゲームエリア内にはグラスを持ち込まない形です。例外はチェストのようなテーブル型で、この場合はテーブルそのものがゲームの舞台となります。
  • 酔いが目立つお客様には丁寧にお断りを。 これは世界中の店舗規約に明記されている業界標準です。酔ったお客様は思考が鈍り、狭いセットにぶつかりやすく、備品を壊してしまいがちです。お断りすることは、お客様とゲームの双方を守ることにつながります。
  • 酒類販売免許がない場合は「持ち込み制」で。 米国では、イベント時にビールやワインの持ち込みを認めている店舗もあります。ただし持ち込み先はラウンジエリアで、ゲーム空間内ではありません。この方法なら、バー免許がなくてもゲームとお祝いの席を無理なく両立できます。

そこから先は、その国の文化的な感覚が大きく関わってくるため、尊重する必要があります。モントリオールのように、ゲームを楽しみながらワインを1杯傾けるのが夜の過ごし方の一部という土地もあります。一方、東欧市場では、お酒が入っているお客様はやんわりとお断りするのが慣例です。中東では「ドライバー」形式が広がっています。バーの社交的な仕組みはそのままに、アルコールだけを外した業態で、ここでもゲームは自然になじみます。各運営者は、他国の事例をそのまま真似るのではなく、自国の事情に合わせて店舗のルールを調整しています。

店舗が自らお酒を提供する場合、アルコールに関する賠償責任は、通常の店舗保険に上乗せする形で別途保険に加入してカバーします。米国ではこうした保険の相場は月45ドル前後で、責任あるアルコール提供に関するスタッフ研修を実施すると、保険料は目に見えて下がります。

バーはどの形式を選ぶべきか

テーブル上でプレイするゲームが最短の導入ルートです。チェストに必要なのはテーブル1台とフロアの一角だけ。設置は30分ほどで完了し、バーの喧騒も妨げになりません。Alexander様の店舗では、内装のテーマ性がフロア全体で物語を支えており、音の雰囲気もむしろ体験全体にプラスに働いています。2名や少人数のグループ向けで、衝動的なご購入にもつながり、バー営業と完全に一体化できる形式です。

時間単位で予約する専用の個室は、スペースに余裕がある場合におすすめの形式です。閉じた扉、独立した音響、そして親しい仲間だけで過ごせる貸切の時間。グループのお客様が求めているのはまさにこれです。この構成では、バーはゲームの前後に活躍します。集合し、プレイし、その後カクテル片手に感想を語り合うという流れです。こうした個室に必要な面積については、こちらで計算しています

この2つの構成は、互いに干渉することなく同時に運用できます。ゲームはオンライン予約で1名あたりの料金として販売され、バーは通常どおり営業します。さらに、法人向けの「プレイ&ダイン」の夜は、両方の売上を一度に生み出します。この仕組みについては、別記事で詳しく解説しています

よくあるご質問

ゲームの運営に免許は必要ですか? ゲーム自体に免許は不要です。通常の娯楽サービスに該当します。免許が必要なのはアルコールであり、すでにバーを営業されているのであれば取得済みのはずです。脱出ゲームを加えても手続きが複雑になることはありません。既存のフロアにサービスを1つ追加するだけです。

テーブル型はどれくらいのスペースが必要ですか? テーブルと椅子だけです。チェストはテーブルの上に置き、1分あれば片付けられます。常設スペースが不要なので、小規模なバーにも適しています。

お酒を飲んだお客様がゲームを壊しませんか? 飲酒なしの個室型と比べればリスクは高くなります。その点は認めたうえで、あらかじめ対策を講じる必要があります。テーブル上には防水性のある備品を使う、「酔いが目立つ場合は日を改めてご来店いただく」というルールを設ける、予備部品を手元に備えておく、といった対策です。うまく運営されている複合型店舗は、すべてを禁止するのではなく、メンテナンスの仕組みでこの課題を解決しています。

お客様がすでに座っている場所に、ゲームを

テーブル型は、モントリオールのバーで実際にプレイされているDead Man’s Chestと、Wizard’s Chestです。専用の個室型にはcastleをご用意しています。お問い合わせから店舗の状況をお聞かせください。最適な形式をご提案し、計算ツールを使って一緒に収益計画を組み立てます。

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